金沢寿美・田中詩子
Red Line

設置場所:
取手市小堀(取手市と我孫子市の境界線上)

素材:
赤い衣服

大きさ:
全長約4km
毎日、少しの距離ではあるが、確実に約4kmの境界線は視覚化されていった。同時にそれは、そこを通る人々にとって、美醜という基準ではなく、ただ目に入っていくものになったと思われる。私達自身、その行為の過程において、境界線というもの自体が持つ現実的な、ある種の圧力や心地の悪さを感じることがあった。だからこそ、パフォーマンスで51名の人々によってその境界線がつなげられた時、人が持つポジティブな力に強く喜びを感じたのだと思います。

  コンセプト
利根川、小堀付近にある取手市と我孫子市の境界線上をおよそ四キロにわたり、袖が極端に長い赤い服を着た取手市民が並ぶ。地図上でしか存在しないが社会の中では確かに重要なものとして認識し扱われているBORDERLINEを顕在化することで、土地と土地又は国と国などを隔て、分断するというNEGATIVEな役割ではなく、川によって隔てられた取手市<市民>を結びつなげるというPSITIVEな役割に変えることを目的とした作品である。

金沢寿美・田中詩子
略歴:
金沢寿美(かなざわすみ)
1979年 神戸生まれ 京都精華大学芸術学部造形学科在学中
田中詩子(たなかうたこ)
1977年 長崎市生まれ
2000年 京都精華大学芸術学部造形学科卒業
2000年に行なった「306」ギャラリープロジェクトでは、4年間住居として使用されていたマンションの1室を一定期間ギャラリーに変えた。


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